熱中症対策 ep.3間違った対応編

熱中症

こんにちは~健康相談室のbunnyです🐇

今回は以前紹介した熱中症対策について、間違った認識を持たれがちな内容をピックアップしてお話していきます。一歩間違えば命にもかかわる重要な内容になりますので、是非最後まで読んでいかれてください!

前回紹介した熱中症対策記事はこちら

NGな飲み物

熱中症の恐れがある、または熱中症になったときに飲んではいけない飲み物があります。

まずはアルコール飲料です。ビールなどのアルコール飲料には利尿作用があり脱水症状になる危険性があります。また、アルコールを分解する過程で水分を必要とするため、からだの水分バランスが乱れ熱中症を引き起こす恐れもあります。ただでさえ暑さでからだの水分調節機能が正常に機能していない状態でお酒の作用が相まると、最悪の場合命の危険にさらされてしまいます。楽しくなってお酒を飲んでしまうのはもちろん分かりますが、お酒が関係した死亡事故も多いため、夏の炎天下の中で飲酒は控えていただきたいと思います。

同様に、エナジードリンクなどの栄養ドリンクやコーヒーなどのカフェイン飲料も注意が必要です。カフェインにも利尿作用があるため、脱水症状のリスクがあります。最近はエナジードリンクが流行っておりお店でもよく売れていますが、カフェイン含有量が非常に多く、夏場は飲む場面を考えないと気づいたときには熱中症になってたということもありえるため注意しておかなければなりません。緑茶にもカフェインが含まれているため、可能であれば麦茶などほかのお茶を飲むことをおすすめします。(もちろん濃さによっても変わってきます)

実は牛乳も!?

あまり知られていませんが、牛乳も熱中症にかかった際には適しません。ここで難しいのが、『熱中症になっていれば適さないが、予防として事前に飲む分には効果がある』ということです。

牛乳にはたんぱく質が豊富に含まれています。たんぱく質は筋肉など様々な役割に使われるためエネルギー消費が多く熱を生み出しやすいのです。また、代謝が上がることも熱を生み出すのに関係していると思われます。そのため、熱中症など熱を放出したいタイミングで牛乳を飲むことは避けたほうがいいでしょう。牛乳以外でも、たんぱく質が含まれるものは熱を生み出すため、熱中症にかかった際は控えるようにしてください。

ただ、逆に熱中症になる前であれば熱中症対策に有効であることが最近の研究でもわかっています。ややきつめの運動直後に牛乳を飲むと、体内の血液量が増加・血行が促進されからだのすみずみまで血液が循環するようになります。そうすることで、汗をうまくかけるようになり汗から熱を放出したり、皮ふの血液量が増加し放熱したりことができます。からだの熱をコントロールする機能が正常な働きをするよう促してくれるため、結果として熱中症対策ができ、暑さに負けないからだづくりをすることができます。

え?水もだめなの?

熱中症対策で、とりあえず水分補給をしっかりしなきゃと思い水を飲む方もいらっしゃいますが、悪いことではもちろんありませんがもっといい方法があることも事実です。熱中症対策には水分・塩分・ミネラルを摂ることがとても大事です。というのも、体内に水分が吸収されるには塩分濃度が大事になってきますが、水だけだと体液中の塩分濃度が薄まってしまい、結果として水分があまり吸収されず、行き場をなくした水分たちが下痢や嘔吐などの誤った形で排出されてしまいます。

熱中症対策で飲むのであれば、水よりも麦茶のほうがおすすめです。塩分とミネラルも少し含まれているため、汗をかきやすい夏場の水分補給に適しています。また、カフェインや糖類も含まれていないので年齢を問わずだれでも飲んでいただけるのが魅力です。

おでこは冷やさないほうがいい?

熱中症になった際、おでこは冷やしてはいけませんおでこを冷やすと脳が冷えます。脳が冷えると『からだが冷えたからもう大丈夫だ!』と勘違いしてしまい発汗作用を止めてしまいます。そうすると、通常であれば汗と一緒に放出されていた体内の熱が放出されず、熱がこもってしまい症状が悪化する恐れもあります。

冷やす際には血液が多く流れているくび・わき・またを冷やしましょう。そうすることで、体内にこもった熱を効率的に下げることができます。もちろん、風通しのいい場所や服、冷房の効いた室内に移動し正しい水分補給をしたりすることも同時並行で行ってください。

まとめ

今お伝えした内容は、意外と勘違いされやすく誤った知識で対応していることも少なくありません。筆者も子どものころ脱水気味になった際、親からポカリスエットをもらい水分補給をしましたが、以前飲料編でもお話しした通りポカリスエットやアクエリアスなどのいわゆるアイソトニック飲料は水分の吸収が遅いため、結果として水分をうまく吸収できず、玄関前で盛大に嘔吐したことがあります。

詳しくはこちら

正しい知識を身につけていないと、良かれと思ってしたことでも症状を悪化させるリスクがあります。

今回紹介した内容を、是非今後の熱中症対策に生かしていただければと思います。

以上、毎年1回は必ず職場で熱中症対応に追われるbunnyでした~( ̄▽ ̄)